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I.S.U サーキット 2012年

レポート


 10月13日(日)、東海村豊岡海岸において第35回茨城県知事杯が開催された。尚、この大会は今年度のISUサーフィンサーキットの第4戦目で年間で争われてきたサーキットの最終戦にも当たる。例年とは異なり複数のクラスでは、この最終戦の結果如何によりグランドチャンピオンの座が懸かっていたこともあって、大会は最後まで、いつもとは違った最終戦に相応しい盛り上がり方を見せていた。
 波のサイズはコンスタントに腰。忘れた頃に肩程度のセットがやって来た。この波の状態は一日中続いて、終日サイズに変動はなかった。早朝は一時的に東からの弱いオンショアが吹き出したが、10時頃からは風向きがが徐々に西寄りに向き出し、決勝戦が行われる頃には弱い西南西のオフショアが吹いていた。天候は、日射しが十分で、さっぱりとした典型的な秋模様の一日だった。コンテストはベスト・コンディションの中で進められた。
 ロングボード・ウーメンクラスのファイナルヒートは、各選手共に決定的なライディングの無い中で、叶多和子がロングライディングで他の3人より僅差ながら抜け出し優勝した。この結果、叶多はトータルスコアーでもトップに立ちこのクラスの年間チャンピオンとなった。  ロングボード・メンクラスのファイナルヒートは年間チャンピオンを狙う阿蘇貴弘と小松崎大蔵のライディングが目を引いた。5本の指先がノーズの外に飛び出した阿蘇のハングファイブが素晴らしく、リップを攻め続ける小松崎を退け優勝した。また、今大会の優勝によって阿蘇の年間チャンピオンも決定した。
 チャレンジクラスのファイナルヒートは、木村美海がスピードのあるラインドライブをジャッジに十分に見せつけて優勝した。2位には螺良俊輔が入った。年間のサーキットを通し最も安定した成績を残した螺良が年間チャンピオンとなった。  ランキング上位選手が準決勝までに次々と敗退していく中でオープンクラスのファイナルヒートには競り合いを勝ち上がった河野 智、北村辰徳、小関賢太、小沼隆広が進出した。ただ1人ランキング7位に着けている小関だけが微かに年間チャンピオンへの可能性が残されていた。試合は、この日の波のブレークにマッチしたラインドライブで終始攻勢に転じた小関が他を圧倒した印象を与え優勝した。2位には河野、3位には小沼、4位には北村という結果になった。尚、小関は最終戦の優勝によって年間チャンピオンの座も獲得した。小関の7位からの大逆転劇は永く大勢の人達の記憶の中に残ることになるだろう。
 コンテストにおいてだが、スペシャルクラスを制覇した者を大勢の人達が「たった1人だけの真の年間グランドチャンピオン」と認める。今年はもつれている。「グラチャンは誰か?」最終戦は、渡辺友輝、大田友貴、野田修成が三つどもえの争いとなった。トップに立っていた渡辺は予想外の準決勝敗退となったが、大田、野田は危なげなくファイナルに進出した。他のファイナリストには鋭いが軽快なリップアクションで勝ち上がってきた安部 亙とスピード感あふれるラインドライブからのリッピングが好調な五来 潤の2選手。やはり、試合を支配したのは年間チャンピオンの座を争っている大田と野田だった。波の変化に的確に順応して技を繰り出していた大田のライディングに対し縦への攻撃意識の強過ぎた野田の戦いの軍配は大田へと上がった。3位には五来、4位には安部が入りそれぞれ健闘した。大田は、この大会での優勝によりランキング3位からの逆転でトップに立ちグランドチャンピオンとなった。
 今年のISUサーフィンサーキットは無事終了した。最終戦まで年間チャンピオン争いはもつれ、サーキットは予想を反する結果となった。結果はオープンとスペシャルの各クラスに逆転劇があり、大会はスリリングな余韻を残して終わった。

この大会も今年で35回目を迎えた。ISUのスタッフが一致団結し、また協力し合い大会の維持、継続に力を注いでいるからだろう。選手達は感謝の気持ちを込めなければならない。
  来年のISUサーフィンサーキットには、選手達のライディングにもギャラリーの熱い声援にも今年以上の盛り上がりを期待したい。出来れば、より良い波のもとで選手達を競わせてあげたいとも思う。すでに今年の戦いが終わり、もう新たに次の戦いが始まっている。来年の春、また君たちの新しい姿を見せてもらいたい。今その時が、待ち遠しく思える。


大会の模様は、WEBアルバムでご覧頂けます。  

ロングWomenクラス
RANK NAME
第一位 叶多和子(ノーススエル)
第ニ位 渡辺佐登美(オーストリッチ)
第三位 大山里美(WOODY)
第四位 藤ノ木梓(ロデオ)
ロングMenクラス
RANK NAME
第一位 阿蘇貴弘(INDY)
第ニ位 小松崎大蔵(WOODY)
第三位 梶岡博樹(WOODY)
第四位 大山圭介(イエローサンズ)
チャレンジクラス
RANK NAME
第一位 木村美海(HOME)
第ニ位 螺良俊輔(DEVICE)
第三位 柏倉絵美(ミズキ)
第四位 谷村 佑樹(DEVICE)
オープンクラス
RANK NAME
第一位 小関賢太(サンサーフ)
第ニ位 河野智(ミズキ)
第三位 小沼隆広(HOME)
第四位 北村辰徳(ムラサキ)
スペシャルクラス
RANK NAME
第一位 大田友貴(エピック)
第ニ位 野田修成(イエローサンズ)
第三位 五来潤(ミズキ)
第四位 安倍亙(TF)

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